2018/09/01 14:04
このページまで来ていただきありがとうございます。
本来ならこのような商品ページは商品を宣伝するために存在します。
最初はそのつもりでした。
でも、皆さんに宣伝する内容を考えれば考えるほど違和感をごまかせなくなり
そして確信に変わってしまいました。
ごめんなさい!
『ASANOKAJIYA classic』はあなたの為に造っていないんです。
鍛冶屋の未来のため、
刀鍛冶が率いる集団が造る包丁として恥ずかしくないよう
品質を守ること、技術を上げることを最優先に造っています。
とは言え、この包丁が出来上がるまでの間にたくさんの物語が生まれました。
なぜあなたの為に造っている包丁ではないのか。
僕たちはこの包丁にどんな想いを込めているのか。
せっかくこの包丁に興味を持ってくださったあなたには知っていただきたいのです。
少しだけ、お付き合いください。
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絶対に包丁なんか作るもんか
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僕は二十歳の頃に岐阜県関市にて弟子入りし
それ以来、刀鍛冶として生きています。
関市は言わずと知れた刃物の街で、当時は包丁も盛んに作られていました。
何年も過ごしていれば包丁のことも自ずと詳しくなります。
しかし、その時思ったのは
『包丁なんて絶対に作りたくねーー!!』
です。
関市の包丁は既にプレスで打ち抜く製法で作られており、
鍛冶の技術が使われるどころか量産品の価格競争ばかり。
作りたいとは微塵も思いませんでした。
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世界最強の鍛冶屋集団を作ろう
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独立して月日が経ち、私のところにも刀鍛冶を志す若者が入門してきました。
それから1年が過ぎた頃、今まで胸の奥にしまってあった想いがムクムクと育って生きました。
『鍛冶場を組織運営できないだろうか』
現在でも鍛冶屋は1人で営む場合がほとんどで、弟子は給料をもらえないのが当たり前です。
僕も6年の修行の間は給料なんてもちろん無く、とても貧しい時期を過ごしました。
そんなやり方は自分の代で終わりにしたい。
組織運営にして、世界最強の鍛冶屋集団を作ろう。
刀鍛冶の技術は現存世界最古の技術。
その技を受け継ぎながら、世界最高峰の刃物を打つ鍛冶場にしよう。
将来、この鍛冶場には世界中から注文が入るようになる。
それに応える為には刀以外の製品と技術が必要だ。
作るだけで鍛冶の技術が上がってしまうような
鍛冶の基礎が全て詰まった何か…。
そう考えて造られたのが ASANOKAJIYA classic です。
鋼材は「白紙1号」というものを選びました。
それは不純物が少ないので切れ味には定評がありましたが
一瞬の油断でダメになりやすいため扱いが大変難しく、あまり使われなくなってしまいました。
つまり、この鋼材を使えるようになるためには
鍛冶の基本的な知識と技術が必要になってきます。
確かな品質の包丁を造るためにはこの鋼材が扱えるようにならなければいけない。
鍛冶屋として勝手に育ってしまう包丁、
それが ASANOKAJIYA classic なのです。
▶︎ ASANOKAJIYA classic ハンドル編はこちら
▶︎ ASANOKAJIYA classic 箱編はこちら
ここまで来ればあとは販売するだけなのですが
最後まで迷いが残っていました。
僕たちは炭を使い、手で叩き、火の色を見ながら造ります。
量産の包丁とは全く違う造り方です。
それでも、たくさんの包丁を作るべきだろうか。
そうしたら「刀鍛冶」ではなく「包丁鍛冶」になってしまう。
他にも作るべきもの、覚えて伝えていかなければならない技術があるのに
次の代の子たちを包丁鍛冶にしてしまっていいのだろうか。
僕たちが目指すのは『世界最強の鍛冶屋集団』だ。
最高品質を維持することを最優先にしよう。
この包丁が淺野鍛冶屋のシンボルになるように育てよう。
造り方はこのまま。
生産本数は年間360本。月の販売数は30本限定。
そして全ての包丁にシリアルナンバーを入れて
大切に造って大切にお渡ししよう。
こうして ASANOKAJIYA classic が完成しました。
私たちは世界最強の鍛冶屋集団を目指し活動しています。
品質には自信を持ってお届けしておりますが
もし包丁をお買い上げになった後、切れ味や使い心地に不備があれば
全額返金いたしますので遠慮なくおっしゃってください。
☞ samuraiknife.japan@gmail.com
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