2018/08/18 00:00
こんにちは。
お待ちかね、前回の続きです。
セミはすげーやつなのだ。
今回は生態編です。
(前回:鳴き声編)
まだまだ活躍中のセミさん。
ですが、少しずつ寿命を終えたやつらも見かけるようになってきました。
地面にひっくり返ったセミ。
死んでいると思って近づいたらいきなり動きだしてびっくりした!
なんて昆虫界の名物ドッキリに引っかかった経験のある人も多いのではないでしょうか?
これは死にゆくセミの最期のあがきです。
死んでいるのかギリ生きているのかは脚で見分けることができます。
死んでいれば脚は閉じており、まだ生きていれば開いています。
これさえ覚えておけばドッキリは回避できるでしょう。よかったですね。
(ちなみにギリ生きているセミのことを最近では「セミファイナル」と呼ぶそうです。上手いこと言うなー)
カゲロウと並んで寿命が短く儚い命の代表格であるセミさん。
しかしその実態は、昆虫界最強クラスのご長寿さんなのであります。
「え?セミの寿命って1週間ぐらいじゃないの?」
と思ったそこのあなたへ。
2つの新事実をお教えしましょう。
その1:成虫のセミは1ヶ月ぐらい生きる
自然界におけるセミの成虫の寿命は1ヶ月程度と言われています。
一週間という超短命なイメージの根源はどうやらその飼育の困難さにあるようです。
確かにセミの飼育は激ムズで、天才むしとり少年Kは虫カゴいっぱいに捕らえたセミと2、3日でさよならしてしまった思い出があります。
(ちなみにセミに刺されるととても痛いです。全国のキッズよ、気を付けましょうね)
しかし、1ヶ月という寿命は業界では中の下、いや下の上といったところでしょうか。
これだけじゃとても長寿とは言えません。
(蚊やハエと同程度。ダニは2ヶ月、働きアリで1年、あのダンゴムシですら2〜3年!)
セミのロングライフの秘訣は、その少年時代にあるのです。
その2:幼虫は地中で数年〜十数年
セミの幼虫は成虫になるまでずーっと地面の下で暮らします。
その期間は日本のセミで2~7年(種や環境による)とかなり長いです。
しかし前回同様、海外にはもっとすげーやつがいるのです。
北アメリカに生息するセミの中には、地中で17年も暮らすやつがいるのです。
17年ゼミと呼ばれているこのセミ。
ただ長生きなだけではないのです。
このセミ
またの名を
「素数ゼミ」
実はこの素数ゼミ、数学の力で生存競争を勝ち抜いたスーパーエリート昆虫なのです!
解説しましょう。
…いや、やめておきましょう。
どうやら時間切れのようです。
またいつか機会があれば改めてお話しようと思います。
キーワードは「氷河期」と「最小公倍数」です。
お楽しみに!
さて、2回に渡って夏の風物詩「セミ」についてお話しましたが、いかがでしたか?
今年の夏も残り僅か。
セミたちと一緒に素敵な思い出をつくりましょう。
それでは皆様、ごきげんよう。
(ちなみに昆虫界ご長寿トップは、シロアリの一種。オーストラリアに生息するそのシロアリの女王、寿命はなんと50〜100年!!生涯に50億もの卵を産むそうです……)
(ちなみのちなみ。セミはカメムシの仲間、アリはハチの仲間、シロアリはゴキブリの仲間だぁっ!)
Blacksmith K